ローマの時代から人間は変わらない!とつくづく感じる今日この頃です。
以下は、塩野七生さんが『ローマ人の物語』でポンペイウスについて書いた文章です。
虚栄心とは他者から良く思われたいという心情であり、野心とは、何かをやり遂げたい意志であると思っている。他者から良く思われたい人には権力は不可欠ではないが、何かをやり遂げたいと思う人には、権力は、ないしはそれをやるに必要な力は不可欠である。ところが、虚栄心はあっても野心のない人を、人々は、無欲の人、と見る。またそれゆえに、危険でない人物、と見る。かつがれるのは、常にこの種の「危険でない人」である。
他者からどう思われようと意に介さず、かつ公的にはやり遂げたい何ものかをもたない人は、実質的な隠居人生に徹するほうが、人間社会に害をもたらさないですむのではないか。
現代の日本で「虚栄心の人」「危険でない人」が誰とは言わないですが(笑)リーダーを間違えると「人間社会には害」が及ぶものです。
※雑感というカテゴリーを作ってみました。