ゴールデンウィーク中の5/6(月)に予約が取れたので、京都御苑内にある京都迎賓館に行ってきた。
京都迎賓館は、平成6年(1994)が平安建都1200年の節目に当たることを記念して計画され、平成17年(2005)に開館した。設計は、日建設計の中村光男氏と佐藤義信氏。日建設計のHPには「日本建築の伝統の上で現代建築をつくる」として、次のように書かれている。
庭屋一如(ていおくいちにょ)。日本庭園は、四季の変化と「うつろい」のある日本の自然を限りなく愛し自らの姿を自然の中に映し出す、日本人の自然観と美意識を端的に表しています。京都迎賓館では、その庭園と建築が一体の空間となって、海外からの賓客を心からもてなすことが大切であるとされました。そのために、深い軒によって庭園と室内を結び付ける「縁」の空間や、庭園への眺望が伸びやかに開ける水平な空間の広がり、庭園が見え隠れする雁行配置、「しつらえ」によって自在に用途を変転する室内空間など、真に日本建築だけがつくり上げた空間の質を、現代の技術で実現することこそ、京都迎賓館に取り入れるべき「日本の空間」であると考えられました。
京都迎賓館の仕上げ工事全般にわたって、京都の伝統的技能が全面的に活用されました。京都という1200年の歴史の中で培われてきた伝統的技能。それを現代に伝える優れた技能職の方々の手の技がつくり上げる空間そのものが、国の賓客への「もてなし」になると考えられました。京都が育てた厳しい美意識の中で長い修業を経て到達した人の手による技が、訪れる賓客の方々に文化の違いを超えて感動を呼び、日本文化への理解を一層深めていただく一助となることが期待されています。
約80分間のガイドツアーに参加した。寺町通りの梨木神社前から入ったところにある清和院休憩所で受付をして、迎賓館地下でのセキュリティチェックの後、正面玄関から館内に入った。建築そのものだけでなく、各部屋を飾る調度品の数々に一流の伝統技法が使われていることの説明を聞きながら、中央にある池を取り囲むように配置されている各部屋を一周した。カメラ撮影もほとんどの場所で自由なのだが、これらの一流ワザを写真に収めることはなかなか難しい。赤坂迎賓館のど派手な印象が強すぎるせいか、海外からの賓客を迎える施設として見た場合に、京都迎賓館は小振りでかつちょっと地味に感じた。
□公共交通機関使用による訪問難易度
- 京都迎賓館(易)