よそもんが京都で暮らす

退職して京都に移住して2年目突入!

京博で雪舟を観る

1897年に帝都京都博物館として開館した京都国立博物館

1897年に帝都京都博物館として開館した京都国立博物館

東山七条にある京都国立博物館で開催中の特別展『雪舟伝説「画聖(カリスマ)」の誕生』(4/13〜5/26)に行ってきた。山本兼一さんの書いた狩野永徳の物語「花鳥の夢」の中にも描かれているが、写真等がなかった当時の絵師は、先人の作品を目で観て、真似て描いて、粉本(ふんぽん 後日の制作のために画題の写しを集めた本)に蓄え、弟子にそれを継承し、弟子はその粉本を観て学んだようだ。今回の展示でも、雪舟の絵画を懸命に模写した後世の画家達(長谷川等伯狩野探幽伊藤若冲など)の作品をたくさん観ることができた。

雪舟の略歴は、山口市観光情報サイト「西の京やまぐち」にある。

雪舟(1420〜1506)は室町時代に活動した画家・禅僧です。備中宝福寺(岡山県総社市)での小僧時代、涙で鼠を描いた逸話は有名です。

雪舟が山口に初めて来たのは、30歳半ばのころ。大内教弘(のりひろ・大内氏13代当主)の時代、大内氏の遣明船で明(中国)に渡るため山口を訪れました。1467年には、大内氏の遣明船団の一員として明に渡り、1469年に帰国。日本各地を転々とした後、1483年、再び山口に戻りました。雲谷庵(山口市内にあったアトリエ)を拠点とし、1506年に数え年87歳で生涯を閉じるまで、数多くの傑作を残しています。

水墨画作品の最高峰とも言われる、国宝「四季山水図」(山水長巻)も、1486年に山口で完成させたものです。また、雪舟は作庭にも造詣が深く、(山口市内の)常栄寺庭園「雪舟庭」、島根県益田市の医光寺や萬福寺の庭園など(ともに国指定史跡及び名勝)を作ったと伝えられています。

因みに、自分の故郷である山口県光市にも雪舟作庭と伝わる庭園がある。場所は「峨嵋山普賢寺(がびさんふげんじ)」。出身中学校のすぐ目の前にあったお寺だったが、当時、庭には全く関心がなかった。

京都国立博物館は、帝国京都博物館として、1897年(明治30年)に開館した。設計は片山東熊で、迎賓館赤坂離宮(総指揮)、東京国立博物館表慶館奈良国立博物館などの設計者でもある。2014年(平成26年)には平成知新館が加わる。設計は谷口吉生

平成知新館の入り口横にある空間

平成知新館の入り口横にある空間

日本の代表的な建築家であった父吉郎の生家跡(金沢市)に彼が設計した「谷口吉郎・吉生記念金沢建築館」が2019年にオープンしている。同じく金沢には彼が設計した「鈴木大拙館」もあるので今度訪ねてみたい。

 

□公共交通機関使用による訪問難易度