よそもんが京都で暮らす

退職して京都に移住して2年目突入!

京都案内

鹿王院で今年の紅葉の見納め

鹿王院の本庭と舎利殿 嵐電嵐山駅から2つ目の駅が鹿王院(ろくおういん)駅である。この駅の南側の住宅街を少し歩くと鹿王院がある。12月の最初の週の夕刻、紅葉ライトアップが行われていると聞いたので行ってみた。 鹿王院は、1379年に足利義満が春屋妙葩(…

紅葉の嵯峨野を歩くはずが…

白拍子祇王が暮らした草庵、祇王寺 11月の終わり、嵯峨野に紅葉狩りに行ってみる。雨予報の平日に出かけたのだが、渡月橋と嵐電嵐山駅周辺は相変わらず混んでいる。インバウンド比率がかなり高いように感じた。 人混みを避けるために、嵯峨釈迦堂方面を目指…

東福寺塔頭の光明院にはいい庭があった

重森三玲作庭の波心庭 東福寺については、以前書いた。 9月の東福寺はまだ暑かった - よそもんが京都で暮らす 1年余り経った10月、今回は、東福寺から少し南側に行ったところにある塔頭の光明院を訪ねてみた。最寄駅は京阪本線の東福寺駅ではなく、1駅隣の鳥…

渉成園は街中のオアシス?

渉成園は大きな池(印月池)が特徴 渉成園(しょうせいえん)周辺はよく歩いているのだが、初めて中に入ってみた。入園料は700円也。 渉成園のパンフレットには、次のように説明されている。 渉成園は、真宗本廟(東本願寺)の飛地境内地(別邸)です。 徳川…

京都でデパートといえばやっぱり大丸

このブロンズの孔雀は1965年(昭和40年)に設置された 京都でデパートといえば、高島屋も伊勢丹もあるが、やっぱり1912年から四条通りにでんと構える大丸だと思う。尚、2024/8の売上高(日本百貨店協会調べ)は、高島屋69億円(洛西店含む)、大丸56億円、伊…

大原の里は外国人観光客で賑わうも・・・

国宝阿弥陀三尊像が納まる三千院の往生極楽院 何年振りかに大原を訪ねた。地下鉄で国際会館まで行き、そこから大原行きの京都バスに乗ると約20分で着く。バスは大体30分間隔、お昼過ぎの時間帯だったがほぼ満席で、アジアからの観光客が多かった。 大原バス…

清水寺の千日詣りに行く

ライトアップされた清水寺も美しい 「五山の送り火」の日(8/16)の夜、清水寺の千日詣りに行ってきた。千日詣りは、一日の参詣が千日分の功徳に相当するとされる。8/9〜8/16の千日詣りの期間中でも、特に8/14〜8/16は、夜間拝観ができることに加えて、普段…

比叡山を借景とした庭はここ正伝寺が一番か!

この庭でデヴィッド・ボウイのCMが撮影された 前回の投稿 南禅寺の2つの塔頭を訪ねる - よそもんが京都で暮らす に書いた金地院つながりで正伝寺を訪ねた。 市バス4系統の終点である西賀茂車庫前バス停で下車して、五山の送り火の舟形を右手に見ながら、山に…

南禅寺の2つの塔頭を訪ねる

小堀遠州作庭の金地院鶴亀の庭 夏の夕方、南禅寺塔頭の天授庵と金地院を訪ねる。暑さのせいかどちらも観光客は少なく空いていた。 天授庵は、1339年に南禅寺の開山無関普門禅師を祀るための寺院として創建。応仁の乱によって焼失していたが、1602年に細川幽…

絶対に予約して行くべき!桂離宮

写真ではここの素晴らしさが伝わらない... 6月の終わりの暑い日、桂離宮の予約がとれたので行ってきた。今はインターネットで予約ができるようになっている。阪急桂駅からは歩いて15分あまり、平地だが少し距離がある。 桂離宮は、八条宮家初代の智仁親王(1…

古くて新しい京セラ美術館

平安神宮大鳥居と京都市京セラ美術館 岡崎の京都市京セラ美術館で、終了間近の『キュビズム展 美の革命』(3/20〜7/7)を観てきた。 京セラ美術館は、昭和8年(1933)に「大礼記念京都美術館」として開館。大礼とは昭和3年(1928)11月10日に京都御所で行わ…

京近美から見る東山の絶景

平安神宮の大鳥居と京都国立近代美術館 建築家の槇文彦さんが6月に亡くなられた。代官山ヒルサイドテラス(1969-1998)、青山スパイラル(1985)、幕張メッセ(1988)、東京体育館(1990)、ニューヨークの4ワールドトレードセンター(2014)などの設計で有…

初夏に三尾の三寺を巡る

清滝川に沿って、三寺が並んでいる 梅雨が始まる前に、4年振りに三尾(さんび)エリアに行って来た。以前にこの投稿にも書いた。 清滝川流域にある古刹 - よそもんが京都で暮らす 三尾とは、栂ノ尾の高山寺(こうさんじ)、槇ノ尾の西明寺(さいみょうじ)、…

建仁寺の塔頭、西来院で現代アートを観る

アインシュタインから着想を得たという唐獅子図屏風 祇園にある西来院(せいらいいん)の特別公開(3/23〜12/31)に行ってきた。西来院は1202年に栄西によって開かれた建仁寺の塔頭寺院の一つで、建仁寺第11世住持の蘭渓道隆(らんけいどうりゅう 1213〜1278…

京都御苑の中にある京都迎賓館

平屋建て(地上1階・地下1階)の京都迎賓館 ゴールデンウィーク中の5/6(月)に予約が取れたので、京都御苑内にある京都迎賓館に行ってきた。 京都迎賓館は、平成6年(1994)が平安建都1200年の節目に当たることを記念して計画され、平成17年(2005)に開館…

床みどりが有名な岩倉の門跡寺院

新緑が眩しい実相院門跡の庭 新緑の時季、叡山電鉄鞍馬線「岩倉」駅からのんびり歩いて20分の実相院門跡に「床みどり」(撮影は不可)を見に行った。 実相院門跡は、鎌倉時代の寛喜元年(1229)に近衛基通の孫である静基(じょうき)僧正が京都・紫野に開い…

古田織部ゆかりの興聖寺

本堂は青もみじの中にあるようだ 堀川寺之内にある古田織部ゆかりの寺、興聖寺の特別拝観(3/30〜5/6)に行ってきた。興聖寺は、慶長8年(1603)に、古田織部によって開かれた臨済宗の寺。 古田織部の人物像については、北大路にある古田織部博物館のHPにあ…

青葉が輝く黄檗宗浄住寺

珍しい黄檗宗のお寺 西芳寺(苔寺)の近くにある浄住寺が春の特別拝観(4/27〜5/6)をしていたので行ってきた。阪急上桂駅から歩いて10分ほどのところにある。 浄住寺は、平安時代の弘仁元年 (810)、52代嵯峨天皇(50代桓武天皇の子)の勅願寺として第3世…

京博で雪舟を観る

1897年に帝都京都博物館として開館した京都国立博物館 東山七条にある京都国立博物館で開催中の特別展『雪舟伝説「画聖(カリスマ)」の誕生』(4/13〜5/26)に行ってきた。山本兼一さんの書いた狩野永徳の物語「花鳥の夢」の中にも描かれているが、写真等が…

松尾大社は秦氏の氏神

松尾大社は平安京遷都以前からあった 前回の投稿で西芳寺について書いた。 オンライン予約ができる苔寺 - よそもんが京都で暮らす 西芳寺参拝の後、松尾大社の摂社である月読神社に立ち寄り、そして松尾大社まで歩いた。15分程の距離である。 松尾大社は、秦…

オンライン予約ができる苔寺

春の日差しが苔を美しく照らす 桜がようやく開花し始めた3月の終わりに、西芳寺(苔寺)を訪ねた。予約には往復葉書が必要だったと記憶していたが、オンラインで予約できるようになっていた。 西芳寺は、嵐山の南、秦氏の古墳が点在する京都西山の山麓にある…

本法寺で長谷川等伯を観る

光悦翁手植之松と長谷川等伯像が並ぶ本法寺本堂 春の特別寺宝展(3/14〜4/15)をしている本法寺に行ってきた。今回は、長谷川等伯が息子久蔵の供養のために描いた「涅槃図」が公開されている。 本法寺は、1436年頃に開かれた日蓮宗のお寺。室町幕府の時代は…

京都の「丸に十の字」

美味しい千枚漬が名物の村上重本店 2月の鹿児島旅行では「丸に十の字」の島津家の家紋をたくさん見た。京都でこの紋を使っているところが(知る限り)三つある。 一つ目は、ノーベル賞を出した島津製作所 二つ目は、京人形の島津 三つ目は、千枚漬の村上重 …

国宝建造物が8棟もある西本願寺

西本願寺飛雲閣の向こうに京都タワーが見える 京都駅から歩いて行ける西本願寺には8棟の国宝建築物がある。この内、御影堂、阿弥陀堂、唐門は常時観ることができる。今回は飛雲閣(外観のみ)が特別公開されていた。残る4棟(書院、黒書院、伝廊、北能舞台)…

天皇家の菩提寺である御寺泉涌寺

歴代天皇の御尊牌を祀る霊明殿 舎利殿が特別公開中の泉涌寺に行ってきた。天井には狩野山雪が「雲龍図」を描いている。鳴き龍として知られる。赤い龍は珍しいそうだ。 泉涌寺は皇室の葬儀が行われたお寺。だから御寺(みてら)と言われる。1242年、87代四条…

秀吉が作った三宝院庭園

国宝五重塔は951年に完成した京都府下最古の木造建造物 醍醐の花見で有名な醍醐寺に行ってきた。今回で2度目だが、前回見ることができなかった三宝院表書院(国宝)を訪ねるのが目的だ。冬の週末、参拝客も限られていて、暖かい日差しの中でゆっくりと散策す…

宝蔵寺で伊藤若冲を観る

河原町通六角を一筋入ったところにある宝蔵寺 伊藤若冲の墓は、宇治の石峰寺(せきほうじ)にある。 若冲が晩年を過ごした石峰寺 - よそもんが京都で暮らす 一方、宝蔵寺は若冲が生まれた伊藤家の菩薩寺である。伊藤家はこの寺の近くの高倉錦小路で青物問屋…

安部龍太郎さんが描く「等伯」

前回の投稿で長谷川等伯について書いた。 長谷川等伯は七尾のひと - よそもんが京都で暮らす 長谷川等伯に関しては、安部龍太郎さんが小説に書いている。 等伯(上) (日本経済新聞出版) 作者:安部龍太郎 日経BP Amazon 波瀾万丈の人生のどこまでが史実でど…

長谷川等伯は七尾のひと

本法寺には等伯像がある 元日に能登地震が発生した。能登半島の多くの寺社も被害を受けた。絵師の長谷川等伯は七尾の生まれである。長谷川等伯の略歴は、七尾商工会議所HPに詳しい。 長谷川等伯 等伯の一生 33歳頃まで 能登の時代(33歳頃まで)天文8年(153…

楽焼の「楽」は聚楽第の「楽」

晴明神社がある場所の近くに千利休の屋敷があった 豊臣秀吉が京都の邸宅として1586年から造営を始めた聚楽第、その北東角辺りに千利休の屋敷も建設された。ここは、秀吉の逆鱗に触れた千利休が1591年に切腹した場所らしい。この物語は山本兼一さんが「利休に…