よそもんが京都で暮らす

退職して京都に移住して2年目突入!

京都案内

青葉が輝く黄檗宗浄住寺

珍しい黄檗宗のお寺 西芳寺(苔寺)の近くにある浄住寺が春の特別拝観(4/27〜5/6)をしていたので行ってきた。阪急上桂駅から歩いて10分ほどのところにある。 浄住寺は、平安時代の弘仁元年 (810)、52代嵯峨天皇(50代桓武天皇の子)の勅願寺として第3世…

京博で雪舟を観る

1897年に帝都京都博物館として開館した京都国立博物館 東山七条にある京都国立博物館で開催中の特別展『雪舟伝説「画聖(カリスマ)」の誕生』(4/13〜5/26)に行ってきた。山本兼一さんの書いた狩野永徳の物語「花鳥の夢」の中にも描かれているが、写真等が…

松尾大社は秦氏の氏神

松尾大社は平安京遷都以前からあった 前回の投稿で西芳寺について書いた。 オンライン予約ができる苔寺 - よそもんが京都で暮らす 西芳寺参拝の後、松尾大社の摂社である月読神社に立ち寄り、そして松尾大社まで歩いた。15分程の距離である。 松尾大社は、秦…

オンライン予約ができる苔寺

春の日差しが苔を美しく照らす 桜がようやく開花し始めた3月の終わりに、西芳寺(苔寺)を訪ねた。予約には往復葉書が必要だったと記憶していたが、オンラインで予約できるようになっていた。 西芳寺は、嵐山の南、秦氏の古墳が点在する京都西山の山麓にある…

本法寺で長谷川等伯を観る

光悦翁手植之松と長谷川等伯像が並ぶ本法寺本堂 春の特別寺宝展(3/14〜4/15)をしている本法寺に行ってきた。今回は、長谷川等伯が息子久蔵の供養のために描いた「涅槃図」が公開されている。 本法寺は、1436年頃に開かれた日蓮宗のお寺。室町幕府の時代は…

京都の「丸に十の字」

美味しい千枚漬が名物の村上重本店 2月の鹿児島旅行では「丸に十の字」の島津家の家紋をたくさん見た。京都でこの紋を使っているところが(知る限り)三つある。 一つ目は、ノーベル賞を出した島津製作所 二つ目は、京人形の島津 三つ目は、千枚漬の村上重 …

国宝建造物が8棟もある西本願寺

西本願寺飛雲閣の向こうに京都タワーが見える 京都駅から歩いて行ける西本願寺には8棟の国宝建築物がある。この内、御影堂、阿弥陀堂、唐門は常時観ることができる。今回は飛雲閣(外観のみ)が特別公開されていた。残る4棟(書院、黒書院、伝廊、北能舞台)…

天皇家の菩提寺である御寺泉涌寺

歴代天皇の御尊牌を祀る霊明殿 舎利殿が特別公開中の泉涌寺に行ってきた。天井には狩野山雪が「雲龍図」を描いている。鳴き龍として知られる。赤い龍は珍しいそうだ。 泉涌寺は皇室の葬儀が行われたお寺。だから御寺(みてら)と言われる。1242年、87代四条…

秀吉が作った三宝院庭園

国宝五重塔は951年に完成した京都府下最古の木造建造物 醍醐の花見で有名な醍醐寺に行ってきた。今回で2度目だが、前回見ることができなかった三宝院表書院(国宝)を訪ねるのが目的だ。冬の週末、参拝客も限られていて、暖かい日差しの中でゆっくりと散策す…

宝蔵寺で伊藤若冲を観る

河原町通六角を一筋入ったところにある宝蔵寺 伊藤若冲の墓は、宇治の石峰寺(せきほうじ)にある。 若冲が晩年を過ごした石峰寺 - よそもんが京都で暮らす 一方、宝蔵寺は若冲が生まれた伊藤家の菩薩寺である。伊藤家はこの寺の近くの高倉錦小路で青物問屋…

安倍龍太郎さんが描く「等伯」

前回の投稿で長谷川等伯について書いた。 長谷川等伯は七尾のひと - よそもんが京都で暮らす 長谷川等伯に関しては、安倍龍太郎さんが小説に書いている。 等伯(上) (日本経済新聞出版) 作者:安部龍太郎 日経BP Amazon 波瀾万丈の人生のどこまでが史実でど…

長谷川等伯は七尾のひと

本法寺には等伯像がある 元日に能登地震が発生した。能登半島の多くの寺社も被害を受けた。絵師の長谷川等伯は七尾の生まれである。長谷川等伯の略歴は、七尾商工会議所HPに詳しい。 長谷川等伯 等伯の一生 33歳頃まで 能登の時代(33歳頃まで)天文8年(153…

楽焼の「楽」は聚楽第の「楽」

晴明神社がある場所の近くに千利休の屋敷があった 豊臣秀吉が京都の邸宅として1586年から造営を始めた聚楽第、その北東角辺りに千利休の屋敷も建設された。ここは、秀吉の逆鱗に触れた千利休が1591年に切腹した場所らしい。この物語は山本兼一さんが「利休に…

もともとは菅原道真の屋敷だった

「東風吹かば」の飛梅の地でもある 受験シーズン真っ盛りなので、今回は菅大臣神社について。「かんだいじんじんじゃ」と読む。西洞院通と高辻通に入り口がある。何度もこの前を通っているが、表通りからはこの奥に立派な社殿があるとは気付かなかった。 文…

京都には武田五一の足跡が残っている

武田五一が設計した1928ビル 三条通と御幸町通の交差点に1928ビルという古くて目立つビルがある。文字通り1928年に建設され、1999年までは毎日新聞社京都支局として使われていた。このビルを設計したのが「関西近代建築の父」と言われた武田五一氏。建築業界…

日本三大えびす、知っていますか

京都にもゑびす神社がある 1月10日は初ゑびす。商売繁盛・家内安全の神であるゑびす神の誕生日(1/10)を祝うお祭りで、誕生日をはさんだ5日間は吉兆笹が授与される。1/11には京都らしく宮川町の舞妓さんによって授与が行われる。 ゑびす神社といえば、総本…

養源院で浅井家の物語を再確認する

浅井長政を祀る養源院 前の投稿 平等院で阿弥陀如来の慈愛に触れる - よそもんが京都で暮らす で、宇治の興聖寺には伏見城の遺構が使われていると書いた。同じく、伏見城の遺構が使われているお寺が養源院だ。 養源院は、三十三間堂のすぐ北側、道を隔てたと…

平等院で阿弥陀如来の慈愛に触れる

屋根に鳳と凰をいただく中堂に本尊阿弥陀如来坐像が納められている 以前の投稿 道長と頼通の極楽浄土 - よそもんが京都で暮らす にも書いたが、今年も宇治に行ってきた。 平等院は、藤原摂関政治の全盛期を誇った藤原道長の別荘宇治殿を息子頼通が1052年に寺…

辰年に行きたい瀧尾神社

拝殿天井に据えられた木彫りの龍 瀧尾神社は、京阪東福寺駅改札を出て、東福寺とは反対の方向に少し戻ったところにある。 大丸の創業者である下村彦右衛門が毎朝お参りしていた神社だったそうだ。江戸時代後期の天保年間(1840年頃)に、下村家の莫大な額の…

龍馬は東山の頂から京都の街を見ている

この坂本龍馬と中岡慎太郎像は、円山公園にもある 霊山(りょうぜん)護国神社は、祗園から東大路を渡って、高台寺南門通に入り、高台寺を左手に見ながら維新の道を登りきったところにある。勤王の志士や鳥羽伏見の役以来の戦没者を祀るため、明治元年に創立…

あの世とこの世を隔てる六波羅の地

街中にある六波羅蜜寺 鴨川の東岸、松原通(旧五条大路)の南側の一帯は「六波羅」と呼ばれる。つまり当時は「洛外」である。六波羅蜜寺に因む地名らしい。 六波羅は、平安京の東の埋葬地鳥辺野(とりべの)への入り口に当たり、延暦年間(782〜895)に開か…

平安京の南を護る城南宮

城南宮は庭も美しい 引越しをしたので「方除(ほうよけ)の大社」とされる城南宮に行ってきた。地下鉄竹田駅から南西方向に歩いて15分くらいのところにある。京都の人は、新築・転居・旅行などの際に、ここでお祓いをしてもらうようだ。 城南宮の歴史は古い…

街中の大寺、建仁寺

建仁寺法堂の「双龍図」は写真撮影可 現在でも、祇園に大きな寺域を残す建仁寺は鎌倉時代創建の臨済宗のお寺。パンフレットには「京都最古の禅寺」とある。1202年に、鎌倉幕府2代将軍源頼家が寄進した土地に、宗から臨済宗を持ち帰った栄西を招いて開かれた…

御霊神社の裏手から寺町通りを下ル

楼門の傍には応仁の乱勃発地の碑がある 地下鉄鞍馬口駅からすぐのところに御霊神社がある。平安遷都の際に、50代桓武天皇の勅願で、早良親王(桓武天皇の弟)他八柱の御霊を祀ったのが始めだとされるが、この地には以前から出雲氏の氏寺・上出雲寺があり、元…

初めて入った京都御所

紫宸殿には天皇の御座である高御座と皇后の御座である御帳台が安置されている 地下鉄今出川駅で降りて、京都御所の秋の特別公開(11/22〜11/26)に行ってきた。清所門から入り、御車寄、紫宸殿、清涼殿、小御所、御学門所、御常御殿と順路に沿って進んだ。御…

空海と最澄が会った乙訓寺

最澄が空海を訪ねてきた乙訓寺 阪急長岡天神駅から北に向かって約20分歩いたところに乙訓寺(おとくにでら)がある。 この寺は京都最古の寺と言われる広隆寺(603年創建)と同時期にはあったらしく、聖徳太子の建立とされる。784年に50代桓武天皇が長岡京に…

足利尊氏が開いた等持院

方丈(本堂)は妙心寺塔頭海福院から移築された 嵐電で、御室仁和寺から北野白梅町に向かうと、終点の1つ手間の駅が「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前」である。駅から住宅街を少し北に上ると等持院の門が見えてくる。 等持院は、1341年に足利尊氏が天龍…

空海の自筆が残る御室仁和寺

京都御所の紫宸殿を移築した仁和寺金堂 先日、世界遺産仁和寺の特別拝観を見てきた。国宝の金堂の裏側(須弥壇背面の裏の壁)に描かれた五大明王の壁画が公開されている。 真言宗御室派 総本山仁和寺 |【第51世門跡再任記念】377年、初公開から5年。ふたたび…

こんなところに…白山神社

夕暮れ時、提灯の光に浮かび上がる白山神社 街をぶらぶら歩いていると、いろんな発見がある。普段からこの通りは歩いているはずなのに、時間や天気が違うだけで、「こんなところに、コレあったっけ?」となる。 最近、出会ったコレが白山神社である。日暮れ…

「先斗町」って読めますか?

細い路地が続く先斗町 京都に住んでいると、観光や出張のついでに友達が訪ねてきてくれる。とてもありがたい。「ついで」でも何でも構わない。近況を交換して、むかし話に大笑いする。 出来るだけ京都っぽいお店に連れていってあげたいと思うものの、星の数…