醍醐の花見で有名な醍醐寺の最寄り駅が地下鉄東西線醍醐駅。この一駅先が石田駅。ここから東に向かって坂道を登っていくと日野という地域がある。
日野には法界寺という国宝建造物がある。平等院鳳凰堂と相前後して建立された古い阿弥陀堂が残っている。ここは親鸞が生まれた地でもある。親鸞の生涯については五木寛之さんが『親鸞』で物語にしている。また、日野家は室町時代の足利家と関係が深かった。8代将軍義政の正室日野富子が有名である。
醍醐駅から一駅戻ると小野駅。ここは小野一族の郷であった。一族からは、遣唐使となった小野妹子をはじめ、小野篁、小野道風、そして女流歌人小野小町が出ている。
ここには小野小町が晩年をここで過ごしたと言われる随心院というお寺がある。深草少将の百夜通いのエピソードを持つ小町であるが、小町宛のラブレターを埋めたという小町文塚が残っている。
日野も小野も旧奈良街道に近い。奈良と京都の往来にとって、とても重要な地域であったのだろう。
□公共交通機関の使用による訪問難易度
- 法界寺(中)
- 随心院(易)