よそもんが京都で暮らす

退職して京都に移住して2年目突入!

奈良で一番好きな空間

本尊薬師如来を十二神将が護る新薬師寺

本尊薬師如来十二神将が護る新薬師寺

東大寺二月堂のお水取りが終わって、近鉄奈良駅近くに戻って来たのは20時頃。京都まで戻れる時間だが、20数年振りに奈良に泊まってみることにした。猿沢池の近くのホテルにした。部屋からは興福寺の国宝五重塔がよく見える。最近は奈良もホテルが増えている。

翌朝、奈良旅の2日目は、ならまちにある元興寺(がんごうじ)からスタートする。元興寺は、日本最古の本格的仏教寺院であった飛鳥の法興寺(のりのおこりしてら 現・飛鳥寺)が、平城京遷都に伴い移転してきた。南都七大寺にも選ばれる大寺で、現在のならまちの大部分は元興寺の境内であったようだ。火災で伽藍の大部分は焼失したが、現存している極楽堂と禅室に葺かれている数千枚の瓦の中には、創建時の飛鳥時代平城京遷都後の奈良時代のものが残っている。世界遺産

次は、東の山に向かって登っていき、新薬師寺を訪ねる。新薬師寺の創建は、元興寺よりは新しく天平19年(747)。45代聖武天皇の病気の平癒を願って、光明皇后が建立した。西ノ京にある薬師寺とは関係はない。この新薬師寺も大寺だったようだが、応和2(962)年の台風などで多くの伽藍は失われた。唯一、奈良時代後期の建立と考えられる本堂だけが現在残っている。

そして、この本堂の中がとにかく凄いのなんの!!! 本尊の薬師如来を今にも動き出しそうな十二神将が取り囲む形で護っている。創建当時からずっとこの形は変わっていないらしい。誰が作ったのかも分からないこの12体の塑像は、当時は極彩色に塗られ輝いていたようだ。個人的には、これまで訪ねた奈良の寺社の中で一番好きな空間だ。ずっと見ていたい。自信を持っておすすめできる。

奈良旅はここまで。お土産に近鉄奈良駅近くの今西本店で奈良漬を買う。ここの奈良漬は京都で買う奈良漬と比べると、色は黒くて、味も甘くない。それがいい。