平安時代、紀伊国の本宮、新宮、那智の熊野三山に参詣する熊野詣が盛んになった。特に院政期の白河上皇(72代天皇)から、鎌倉時代に入り後鳥羽上皇(82代天皇)までの約100年間には、97回もの上皇・法皇の御幸があったようだ。
後白河法皇(77代天皇)は、京都にも三熊野を整備した。元よりあった熊野神社(熊野速玉大社に当たる)に加えて、新熊野神社 (熊野本宮大社に当たる)、熊野若王子神社(熊野那智大社に当たる)を創建した。
熊野三山への登山口となる紀伊田辺には、熊野三所権現を勧請した闘鶏(とうけん)神社がある。JR紀伊本線紀伊田辺駅から歩いて行ける距離だ。闘鶏神社は2016年に世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に追加指定された。田辺は武蔵坊弁慶が生まれた地ともされている。
□公共交通機関の使用による訪問難易度