平安京の南の端にあった東寺は、796年に官寺として創建された。そして、今から1200年前の823年、嵯峨天皇は、唐で密教を学び正統な継承者となった弘法大師・空海に東寺を託した。
空海は、御影堂(みえどう)の場所に住房を構えた。現在は国宝となっているこの場所を、司馬遼太郎さんが京都での待ち合わせ場所に指定していたと説明する解説板が立っている。
講堂には、空海の手による立体曼荼羅がある。密教浄土の世界を表現しているらしい。大日如来を中央に配置し、二十一尊の仏像が整然と並ぶ大空間にいると、自然と気持ちが引き締まる。
この他にも、国宝の五重塔、国宝の金堂、国宝の観智院など東寺は見どころ満載である。空海が高野山に向かう時に東寺から最後に出た門である国宝の蓮花門(れんげもん)は、残念ながら普段の拝観ルートには入っていない。
□公共交通機関使用による訪問難易度
- 東寺(易)