地下鉄烏丸線の今出川駅で降りて、寺之内通りを堀川通り方向に歩いてみた。現在の寺之内通りは、途中で曲がっている箇所もあるため、地図アプリを確認しながら進まないと迷ってしまう。
この寺之内通り沿いには、1583年以降、秀吉の大規模な京都都市改造により移転してきた寺社が並んでいる。
最初に出てくるのは、京都における日蓮宗最初の寺院である妙顕寺。ここは尾形光琳の菩提寺でもある。妙顕寺の北側には、信長が上洛時の定宿としていた日蓮宗妙覚寺が移転してきている。
妙顕寺の西隣は、千利休の切腹後に秀吉から千家再興を許された継子少庵が利休ゆかりの不審庵(表千家)を建てている。その北隣には今日庵(裏千家)がある。
さらに、その西側には、百々御所と呼ばれる宝鏡寺門跡、そして本阿弥光悦の菩提寺であり、長谷川等伯ゆかりの寺である日蓮宗本法寺がある。そして南側には、黒田官兵衛・長政父子ゆかりの報恩寺がある。
堀川通りを渡ったところには、宇游工房とヒラギノフォントを開発したSCREENホールディングス(旧・大日本スクリーン製造)本社がある。「ヒラギノ」の名称は、京都市北区の鴨川左岸にある地名、柊野(ひらぎの)に由来するとのこと。
観光地ぽくはないが、歴史を想像しながら歩くと楽しい通りである。
□公共交通機関使用による訪問難易度